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杉下税務会計事務所
税理士 杉下成之
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新着情報
長期傷害保険(終身保障タイプ)に関する税務上の取扱
法人が、自己を契約者として、役員又は使用人(これらの者の親族を含む。)を被保険者とする養老保険や定期保険等の生命保険に加入して、その保険料を法人が支払った場合の税務上の取扱いについては、その生命保険の種類や保険受取人等の区分に応じて、(1)資産計上、(2)給与、(3)損金算入とすることが法人税基本通達(9-3-9から9-3-6の2)に詳細に規定されています。
傷害特約等の特約保険料については、原則として上記通達9-3-6の2によることになりますが、長期傷害保険(終身保障タイプ)については、その保険期間の前半において支払う保険料の中に相当額の前払保険料が含まれていることから、その支払保険料を単純に保険期間の経過に応じて損金に算入することに疑問がありましたが、個別通達もなくその取扱いは必ずしも明確ではありませんでした。
この度、国税庁の文書回答により、長期傷害保険(終身保障タイプ)に係る税務上の取扱いが明確になりました。
1.長期傷害保険(終身保障タイプ)の概要
(1)主たる保険事故及びその保険金
<1> 災害による死亡 : 災害死亡保険金(保険期間を通じて定額)
<2> 災害による障害 : 障害給付金
<3> 病気による死亡 : 保険金はないが、保険料の払込期間に応じた所定の払戻金 が保険契約者に払い戻される
(2)保 険 期 間 : 終身
(3)保険料払込方法 : 一時払、年払、半年払、月払
(4)保険料払込期間 : 終身払込、有期払込
(5)保険金受取人 : 法人、役員又は使用人(これらの者の親族を含む。)
(6)払戻金
この保険は、保険料は掛け捨てでいわゆる満期保険金はないが、病気による死亡、保険契約の失効、告知義務違反による解除及び解約等の場合には、保険料の払込期間に応じた所定の払戻金が保険契約者に払い戻される。これは、保険期間が長期にわたるため、高齢化するにつれて高まる災害死亡率等に対して、平準化した保険料を算出しているためである。その結果、ピーク時の解約返戻率は50%を大きく超えている。
(注)解約返戻率とは、仮に保険契約を解約した場合における解約返戻金を当該解約時における支払保険料の累計額で除した割合をいい、ピーク時の解約返戻率とは当該割合が最も高い時点におけるその割合をいう。
2.保険料の税務上の取扱いについて
法人が長期傷害保険(終身保障タイプ)に加入して、法人がその保険料を支払った場合には、次のとおり取扱う。
ただし、役員又は部課長その他特定の使用人(これらのものの親族を含む。)のみを被保険者とし、災害死亡保険金受取人を被保険者の遺族としているため、その保険料の額が当該役員又は使用人に対する給与となる場合を除く。
(1)生保標準生命表の最終の年齢「男性106歳、女性109歳」を参考に「105歳」を「計算上の保険期間満了時の年齢」とし、保険期間の開始の時から当該保険期間の70%に相当する期間(前払期間)を経過するまでの期間にあっては、各年の支払保険料の額のうち4分の3に相当する金額を前払金として資産に計上し、残額については損金の額に算入する。
(2)保険期間のうち前払期間を経過した後の期間にあっては、各年の支払保険料の額を損金の額に算入するとともに、(1)による資産計上額の累計額(既にこの(2)の処理により取り崩したものを除<。)につき、次の算式により計算した金額を取り崩して損金の額に算入する。
なお、長期傷害保険特約が付された養老保険、終身保険及び年金保険から同種類の払済保険に変更した場合には法人税基本通達9-3-7の2の原則に従い、その変更時における解約返戻金相当額とその保険契約により資産計上している保険料の額との差額を、その変更した日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入することを要する。
出典:TKC税務研究所
<参考資料>
社団法人生命保険協会からの事前照会に対する国税庁の文書回答(平18.428)
「長期傷害保険(終身保障タイプ)に関する税務上の取扱いについて」
(国税庁ホームページ:「文書回答手続により回答した事例」参照)