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杉下税務会計事務所
税理士 杉下成之
〒630-8241
奈良市高天町48番地の5
恵和ビル5階
TEL0742-21-7600
医業経営
医療法人のメリット・デメリット
医療法人のメリット・デメリットを整理してみましょう。前稿の『MS(メディカル・サービス)法人の設立について』でも述べましたように、経営者の考え方によって、医療法人のとらえ方は変わります。
税金を下げた分、医療に還元したいとか、あらゆる医療サービスを患者さんに提供したいという「医療に前向き」な経営者は、積極的に医療法人になります。
反対に、とにかく自分の取り分を増やして、自由に使いたいという経営者では、医療法人は避けられます。
■メリット
(1)個人のような累進税率ではなく比例税率であるため、相対的に高額所得者が多い医師には節税につながる。
(2)社会的信用が高くなる。金融機関の評価も高い。
(3)規定上、医療法人以上の組織でないと出来ない行為がある。
(4)事業承継しやすい。
(5)特別医療法人への道がある。(法人税率低い。しかし、解散時の残余財産は国庫に帰属する)
■デメリット
(1)医療監視(立入検査)が入る。
(2)配当ができない。
(3)役員報酬の上限のような考えがある。極端に多い給料をとると、税務上「過大報酬」とされるときがあり、すべての財産を自由にできない。
(4)役員は「社員」となり、1人1票の議決権をもつ。出資比率で力が決まらない。
(5)法人なので、従事者の社会保険加入が強制される。
主に以上のようなところです。
また、MS法人のグレーな動きに国税当局は注目しています。安易なMS法人利用は、事務が繁雑になり経営に支障がでます。MS法人について確固たる理念および実態がないと、対外的に通用するものではないでしょう。。
一方(6)から(7)は医療法人設立は避けるべきでしょう。医療法による「配当禁止」の規制があったり、法人税法による「過大役員報酬」など、役員・出資者に対するお金の流れに対して不自由な面がありますので、残ったお金を自由に使えません。また、医療法人は、所管する役所による立入検査「医療監視」の先としての可能性が高まります。